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COST

ホームページ制作の費用相場|種類別・ページ数別の料金と見積書の読み方

株式会社ソシオラ 編集部 読了目安 約18分

この記事の要点

  • コーポレートサイトの相場は10ページで80万〜200万円、小規模サイトは30万〜80万円、ブランディングを含むと250万円以上が目安です。
  • 費用の内訳はディレクション2割・デザイン3割・実装3割・コンテンツ2割が標準的な配分。この比率から大きく外れる見積は理由を確認してください。
  • 金額を左右するのはページ数よりも「テンプレート数」と「原稿を誰が書くか」。同じ20ページでも工数は倍近く変わります。
  • 30万円以下のサイトは、テンプレート適用+原稿支給が前提です。安いこと自体は問題ではなく、範囲を理解して選ぶかどうかが分かれ目です。
  • AI検索時代に削ってはいけないのは情報構造設計と原稿の質。ここを削ると、公開してもAIにも人にも読まれないサイトになります。

結論:種類別・ページ数別の相場早見表

ホームページ制作の費用は、サイトの種類と規模で大まかな水準が決まります。まず全体像から確認してください。

サイトの種類ページ数の目安費用相場(税別)制作期間
ランディングページ(1枚)115万〜60万円3週間〜1.5か月
小規模サイト5〜830万〜80万円1.5〜2か月
コーポレートサイト10〜2080万〜200万円3〜4か月
大規模コーポレート/ブランディング30〜250万〜600万円4〜6か月
採用サイト8〜1580万〜250万円3〜4か月
サービス・製品サイト5〜1560万〜200万円2〜4か月
ECサイト60万〜500万円3〜6か月
オウンドメディア80万〜300万円+記事費3〜5か月

この記事の金額について

本記事の金額は、当社が実際に提示している価格帯と、Web上で料金を公開している制作会社の情報をもとにした目安です。地域、依頼先の規模、要件によって変動します。正確な金額は個別見積でご確認ください。

ただし、この表だけで判断すると失敗します。同じ「コーポレートサイト10ページ」でも、80万円の見積と200万円の見積では、含まれる作業がまったく違うからです。次章から、その差の中身を分解していきます。

FIG 01サイトの種類別・費用相場(税別)
ホームページ制作のサイト種類別の費用相場0150300450600万円ランディングページ(1枚)15〜60万小規模サイト(5〜8P)30〜80万コーポレートサイト(10〜20P)80〜200万採用サイト(8〜15P)80〜250万ブランディング(30P〜)250〜600万

同じ「コーポレートサイト10ページ」でも、80万円の見積と200万円の見積では含まれる作業がまったく違います。総額ではなく、含まれる工程で比較してください。

自社の場合いくらかかるか知りたい方へ。無料診断では、現状の課題と概算をあわせてお伝えします。

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費用の内訳|4工程の標準的な配分

制作費は、大きく4つの工程に分かれます。標準的な配分は次のとおりです。

工程配分の目安主な作業成果物
1. ディレクション・設計20%ヒアリング、競合調査、サイトマップ、情報構造設計、進行管理要件定義書、サイトマップ、ワイヤーフレーム
2. デザイン30%トップページ案、下層テンプレート、スマホ設計、アイコン・図版デザインデータ(Figma / Adobe XD等)
3. 実装・構築30%コーディング、CMS構築、構造化データ、表示速度最適化、動作検証公開可能なサイト一式
4. コンテンツ20%取材、原稿執筆、写真撮影、図版作成、校正原稿、写真、図版

配分から読み取れること

この比率を知っておくと、見積の妥当性がある程度判断できます。

  • ディレクションが5%以下:設計工程がほぼない。テンプレート適用型の可能性が高い
  • デザインが50%以上:ビジュアル重視。ただし実装や設計が薄くないか確認
  • コンテンツが0円:原稿は全て支給が前提。社内で書ける体制があるか要確認
  • 実装が10%以下:既存テーマの適用のみ。構造化データや速度最適化は含まれない

とくにコンテンツが0円になっている見積は注意が必要です。原稿を社内で用意する前提の金額であり、実際には書けずに追加費用が発生するケースが最も多い項目です。詳しくは後述の見積に含まれないことが多い費用で扱います。

FIG 02制作費の標準的な内訳(4工程の配分)
ホームページ制作費の4工程別の標準的な配分20%ディレクション・設計要件定義・サイトマップ30%デザイントップ案・下層テンプレート30%実装・構築コーディング・CMS・構造化データ20%コンテンツ取材・原稿・撮影※ この比率から大きく外れる見積は、理由を確認してください

ディレクションが5%以下ならテンプレート適用型、コンテンツが0円なら原稿は全て支給が前提です。とくにコンテンツ0円の見積は、着手後に追加費用が発生するケースが最も多い項目です。

初期費用だけで判断しない|3年トータルコスト

制作費の比較は初期費用に目が行きがちですが、実際にかかるのはそれだけではありません。ホームページは公開してからのほうが長いので、3年程度のトータルで見ておくと判断を誤りません。

3年トータルの内訳例(コーポレートサイト10ページ)

項目A案:安価に制作B案:標準的に制作
初期制作費40万円150万円
原稿の追加制作(想定)30万円0円(初期に含む)
サーバー・ドメイン(3年)9万円9万円
保守(3年)36万円36万円
更新・改修(3年)60万円30万円
AI検索対策の後付け50万円0円(初期に含む)
3年トータル225万円225万円

この試算は極端な例ではありますが、実際にこうした逆転はよく起きます。初期費用の安さが、そのまま総額の安さにはならないということです。

差が生まれる3つの理由

理由1:後付けは割高になる。構造化データも情報設計も、制作時に組み込めば追加工数は小さく済みます。公開後に入れる場合は、既存の構造を理解するところから始まるため、同じ成果物でも1.5〜2倍の工数がかかります。

理由2:更新しにくい構造は、毎回の作業費が高い。CMSが入っていない、またはテンプレートが硬直的だと、テキスト1行の修正でも制作会社への依頼が必要になります。年に数回でも、3年で積み上がると無視できない金額になります。

理由3:成果が出ないと、結局作り直す。公開から2年経っても問い合わせが増えなければ、多くの企業は再度リニューアルを検討します。そのときにかかるのは、2回分の制作費です。

見積比較のときに

各社の見積を並べたら、それぞれに「原稿制作費」「AI検索対策の費用」「3年分の保守・更新費」を足した金額を出してみてください。初期費用の順位が入れ替わることがあります。

サイトの種類別に見る費用の違い

コーポレートサイト(80万〜200万円)

会社の顔となるサイトです。会社概要、事業内容、サービス、実績、採用、お問い合わせといった構成が基本になります。

費用の幅が大きいのは、「情報を整理するだけ」か「事業の伝え方から設計するか」の違いによるものです。前者は既存パンフレットの内容をWeb化する作業で80万〜120万円、後者は事業の強みを言語化するところから始めるため150万〜200万円が目安になります。

AI検索対策の観点では、コーポレートサイトは「この会社は何をしている会社か」をAIに理解させる基盤にあたります。所在地、沿革、事業内容、代表者名といった基礎情報を機械可読な形で載せることが、あらゆる施策の土台になります。

採用サイト(80万〜250万円)

コーポレートサイトより高くなりやすい理由は、コンテンツ量です。社員インタビュー、1日の流れ、制度紹介、数字で見る会社、募集要項と、それぞれに取材と撮影が必要になります。

目安として、社員インタビュー1本あたり8万〜15万円(取材・執筆・撮影込み)。5本載せれば40万〜75万円が加算されます。写真の質が応募数に直結する領域なので、撮影費は削らないほうが賢明です。

サービス・製品サイト(60万〜200万円)

単一のサービスや製品に絞ったサイトです。コーポレートサイトより訴求が明確なぶん、ページ数は少なく済みますが、競合との差別化を言語化する作業に工数がかかります。

AI検索との相性が良い領域でもあります。「〇〇ができるツール」「△△に対応したサービス」といった質問文に対して、機能・価格・対応範囲が明示されているサイトは引用されやすくなります。

ランディングページ(15万〜60万円)

1枚完結の縦長ページです。広告の受け皿として使われることが多く、デザインの完成度と、原稿の説得力が費用を左右します。

15万円台はテンプレートベース+原稿支給、40万〜60万円は構成設計から書き起こし、というのが実態です。なお、LP単体はAI検索対策には向きません。1ページに情報が集中していると、AIが個別トピックを切り出しにくいためです。

ECサイト(60万〜500万円)

使用するプラットフォームで大きく変わります。ShopifyやBASEといったASPを使う場合は60万〜150万円、独自構築やカスタマイズが多い場合は300万円以上になります。商品点数、決済方法、在庫連携、会員機能の有無が主な変動要因です。

オウンドメディア(80万〜300万円+記事費)

サイト構築費と、継続的な記事制作費が別々にかかります。構築は80万〜300万円、記事は1本3万〜15万円が目安です。月4本×12か月なら、記事費だけで年間144万〜720万円。構築費より運用費のほうが大きくなる領域です。

依頼先別の相場|フリーランスから代理店まで

同じ要件でも、依頼先によって金額は2〜4倍変わります。

依頼先コーポレート10ページの目安強み注意点
フリーランス30万〜80万円安い、意思決定が速い、直接やり取りできる体調不良や廃業のリスク。対応範囲が限定的
小規模制作会社(〜10名)60万〜150万円設計者が直接担当。実務の精度が高い同時進行できる案件数に限りがある
中堅制作会社(10〜50名)100万〜250万円体制が安定。デザインと技術のバランスが良い担当者によって品質差が出ることがある
広告代理店200万〜500万円広告・SNSと横断で設計。大規模案件の管理力実作業が下請け。中間マージンが乗る
制作ツール(自社制作)年3万〜20万円圧倒的に安い。すぐ始められる設計・原稿はすべて自社。構造化データは限定的

選び方の考え方

金額だけで選ぶと、後の運用で困ることがあります。判断軸としては「サイトが事業にとってどれだけ重要か」を先に決めてください。

Web経由の問い合わせが売上の3割以上を占めるなら、制作会社に相応の予算をかける価値があります。名刺代わりで、実際の受注は紹介がほとんど、というビジネスなら、フリーランスや制作ツールで十分なこともあります。依頼先の見極め方はAI検索対策会社の選び方で詳しく整理しています。

金額が変わる8つの要因

要因1:テンプレート数(影響度:大)

前述のとおり、総ページ数よりデザインの型が何種類必要かが効きます。トップ、下層共通、サービス詳細、実績一覧、実績詳細、記事一覧、記事詳細、お問い合わせ。この8種類があれば、実績が50件あっても工数は変わりません。見積依頼時は「ページ数」ではなく「テンプレート数」で伝えると、精度の高い金額が返ってきます。

要因2:原稿を誰が書くか(影響度:大)

制作費で最も見落とされる要因です。原稿支給なら0円、既存資料をもとにした再構成なら1ページ2万〜5万円、取材にもとづく執筆なら1ページ5万〜10万円。15ページのサイトで、0円と150万円の差が生まれます。

要因3:デザインの独自性(影響度:大)

既存テーマの色替えなら10万円台、オリジナルデザインなら40万〜100万円、アートディレクションを入れたブランディングレベルなら100万円以上。デザインの「作り込み」は青天井なので、どの水準を求めるかを最初に決めておく必要があります。

要因4:撮影・素材(影響度:中)

写真撮影は1日10万〜25万円、動画撮影は1日20万〜60万円、イラストは1点1万〜5万円。ストックフォトで代替すれば数千円ですが、業種によっては実物の写真が信頼性に直結します。

要因5:CMSと機能要件(影響度:中)

WordPress構築は20万〜60万円、多言語対応は1言語あたり15万〜40万円、会員機能や予約システムは30万〜150万円。機能は「本当に使うか」で判断してください。使われない機能に払う費用は完全な無駄になります。

要因6:構造化データ・AI検索対策(影響度:中)

構造化データの実装は15万〜50万円、AI検索対策全体では20万〜80万円が目安です。制作費に対しては10〜20%程度の追加ですが、公開後に後付けすると30〜50%相当かかるため、設計段階から入れるのが合理的です。詳細はAI検索対策の費用相場にまとめています。

要因7:修正回数と社内の意思決定体制(影響度:中)

見積上の修正回数は通常2回程度。決裁者が多く方針が変わりやすい組織では、この上限を超えて1回3万〜10万円の追加が発生します。最終決裁者を1人に決めるだけで、この費用は防げます

要因8:納期(影響度:小〜中)

通常3〜4か月の案件を6週間で仕上げる場合、20〜50%の特急料金が発生することがあります。展示会や事業開始に合わせる必要がある場合は、逆算して余裕を持って依頼してください。

価格帯別に「何が作れるか」

予算から逆算したい場合の目安です。

〜30万円

  • 既存テンプレートの適用(デザインの独自性は限定的)
  • 5ページ程度、原稿・写真は支給
  • スマホ対応、お問い合わせフォーム
  • 修正1〜2回

この価格帯で「AI検索対策込み」を謳う場合、実態は構造化データの一括挿入までです。それでも未実装よりは前進しますが、情報構造の設計は含まれないと考えてください。

30万〜80万円

  • セミオーダー(テンプレートをベースに独自要素を加える)
  • 5〜10ページ、原稿は支給または簡易リライト
  • WordPress構築(更新可能)
  • 構造化データの基本実装

中小企業・個人事業の実用ラインです。原稿を自社で用意できるかが、この価格帯で満足できるかの分かれ目になります。

80万〜200万円

  • オリジナルデザイン(トップ複数案、下層テンプレート5〜8種)
  • 10〜20ページ、取材にもとづく原稿制作
  • 情報構造設計、構造化データ全ページ実装
  • 撮影(半日〜1日)、表示速度最適化
  • 公開後の計測設定

コーポレートサイトの標準ラインです。AI検索対策を含めて成果を狙うなら、この価格帯からが現実的です。

200万円〜

  • ブランドコンセプト・トーン設計から
  • 30ページ以上、複数の専門ページ
  • 撮影・動画・オリジナルイラスト
  • AIO記事の設計・執筆(10本以上)
  • 公開後6か月以上のモニタリングと改善

見積書の読み方|項目ごとの妥当性

見積書を受け取ったら、次の順で読んでください。

1. 「一式」表記の数を数える

「サイト制作一式」「デザイン一式」といった表記が多い見積は、内訳が定義されていません。最低でも工程ごとに分かれているかを確認し、分かれていなければ内訳の提出を依頼してください。

2. ディレクション費の位置づけを確認する

ディレクション費が計上されていない見積は、進行管理と設計の担当が不明確です。一見安く見えますが、要件のずれや手戻りのリスクを抱えることになります。逆に、ディレクション費が総額の40%を超える場合は、その中身の説明を求めてください。

2-1. 工程の抜けを探す

見積を読むときは、書かれている項目より書かれていない項目に注目してください。実務上必要なのに見積に登場しない工程がある場合、それは実施されないか、後から追加費用になります。

特に抜けやすいのは、公開前の検証工程です。表示確認、リンクチェック、フォームのテスト送信、表示速度の測定、構造化データの検証。これらが「実装」に含まれているのか、別工程なのかを確認してください。検証工程が明示されている見積は、品質管理の意識がある会社のサインでもあります

3. 単価が明示されているか

「デザイン 50万円」ではなく「トップページデザイン 15万円/下層テンプレート 7万円×5=35万円」と書かれていれば、ページを増減させたときの金額が予測できます。単価が明示されている見積は、追加発注時のトラブルが起きにくいという実務上のメリットもあります。

4. 「別途」と書かれた項目をすべて拾う

サーバー、ドメイン、SSL、有料フォント、写真素材、決済手数料。これらが別途になっている場合、年間コストとして概算を出してもらってください。

「別途」自体は不誠実な表記ではありません。実費が案件によって変わるものは、見積に含めないほうが正確だからです。問題になるのは、別途の項目が何点あり、合計でいくらになるかを把握しないまま契約することです。見積書の欄外に、別途項目の年間概算をまとめてもらうよう依頼してください。

見積に含まれないことが多い費用

項目金額の目安発生しやすさ
原稿制作費1ページ2万〜10万円
写真撮影費1日10万〜25万円
既存データの移行費5万〜50万円
修正回数の超過分1回3万〜10万円
サーバー・ドメイン年1万〜10万円
有料フォント・素材年1万〜10万円
公開後の保守月5,000円〜3万円
SSL証明書年0〜10万円

追加費用を防ぐ一言

見積依頼の際に「この見積に含まれないものを列挙してください」と伝えてください。誠実な会社ほど具体的に答えます。「特にありません」という回答は、要件が詰め切れていないサインです。

FIG 033年トータルで見た場合の逆転
初期費用の安いA案と標準的なB案の3年トータルコスト比較BEFOREA案:安価に制作(初期40万円)×原稿を書けず追加制作 +30万×更新しにくく改修費が嵩む +60万×AI検索対策を後付け +50万×サーバー・保守 3年 45万×3年トータル 225万円AFTERB案:標準的に制作(初期150万円)原稿は初期費用に含むCMSで自社更新でき改修は最小AI検索対策は設計段階で内包サーバー・保守 3年 45万3年トータル 225万円

初期費用の安さが、そのまま総額の安さにはなりません。見積を並べたら、それぞれに「原稿制作費」「AI検索対策費」「3年分の保守・更新費」を足した金額を出してみてください。

安いサイトを選んだときに起きること

安価な制作自体を否定するものではありません。ただし、次のような状況が起きうることは知っておいてください。

1. 原稿が書けず、公開が半年延びる

最も多いパターンです。「原稿は支給」の条件で契約したものの、社内に書ける人がおらず、制作が止まります。結果として追加費用を払って依頼するか、当たり障りのない文章で公開することになります。

2. 更新できず、1年で情報が古くなる

CMSが入っていない、または管理画面が使いにくく、結局更新されないまま放置される。情報の鮮度はAI検索でも評価に影響するため、更新できない構造は長期的な不利になります。

3. 検索にもAIにも出ない

テンプレート適用のサイトは、構造化データが未実装か最低限であることが多く、また原稿が抽象的になりがちです。公開しただけでは、誰にも見つけてもらえない状態が続きます。

4. 数年後に作り直しになる

デザインの陳腐化ではなく、構造上の問題で改修できずに作り直しになるケースです。結果として、安く作った費用と作り直しの費用の両方がかかります。

5. 他社に引き継げず、そのまま抱え込むことになる

制作会社が独自に用意したCMSやシステムに依存している場合、他社への移管ができません。運用の相談をしても対応が遅い、追加の依頼を断られる、といった状況になっても、乗り換えるには一からの作り直しが必要になります。

これを防ぐには、契約時にソースコードと制作データの引き渡しが可能かを確認しておくことです。WordPressのような一般的なCMSを使い、テーマとプラグインの構成が標準的であれば、どの会社でも引き継げます。「独自システムなので他社では触れません」という状態は、価格以上のリスクだと考えてください。

考え方

判断基準は「高いか安いか」ではなく、「そのサイトに何を期待しているか」と「その価格帯で実現できることが一致しているか」です。名刺代わりなら30万円で十分ですし、問い合わせを増やしたいなら100万円台からが現実的です。

FIG 04予算を削るとき、残すものと削ってよいもの
予算を削る際に残すべき費用と削ってよい費用削ってはいけない情報構造設計 20〜60万原稿の質 1P 2〜10万構造化データ実装 15〜50万→ 成果に直結する削っても影響が小さいアニメーションの作り込み当面使わない機能無理なページ数の追加撮影日数(まず半日)→ 後から足せる後回しでよい多言語対応会員機能・予約システム動画制作オリジナルイラスト→ 必要になってから

デザインは後から作り替えられますが、掲載する情報の質は制作費を積んでも自動的には上がりません。予算が限られているなら、構造と原稿に寄せてください。

この図のどこに自社が当てはまるか判断がつかない場合は、無料のAI検索診断で現状をお調べします。

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AI検索時代に削ってはいけない3つの費用

予算を圧縮する際、削る順番を間違えると成果が出ないサイトになります。優先して残すべきは次の3つです。

1. 情報構造設計(20万〜60万円)

目に見える成果物が少ないため、真っ先に削られる項目です。しかしここを削ると、その後のすべての施策の効果が下がります。1ページに複数トピックを詰め込んだ構成のままでは、AIがページの主題を特定できません。

2. 原稿の質(1ページ2万〜10万円)

デザインは後から作り替えられますが、掲載する情報の質は制作費を積んでも自動的には上がりません。自社しか出せない具体的な数値と事実が入っているかどうかが、AIに引用されるかを分けます。書き方の原則はAIに引用される文章の書き方にまとめています。

3. 構造化データの実装(15万〜50万円)

実装コストに対して効果が大きい項目です。会社の基礎情報、サービス、FAQをJSON-LDで明示するだけで、AIが自社を誤認するリスクが下がります。実装するスキーマの選び方は構造化データ実装ガイドを参照してください。

逆に、削っても影響が小さいもの

  • アニメーションの作り込み:印象には効くが、AI検索には影響しない
  • 使われない機能:多言語、会員機能、予約システムなど、当面使わないもの
  • ページ数:無理に増やすより、必要なページを厚くするほうが有効
  • 撮影の日数:まず半日から。必要になれば追加撮影できる

予算内に収めるための現実的な方法

方法1:フェーズを分ける

第1弾で必要最小限のページを公開し、半年後に追加する進め方です。初期投資を抑えつつ、設計だけは最初に全体で行っておくのがポイントです。設計が後付けになると、結局作り直しになります。

方法2:原稿を社内で書く体制を作る

費用インパクトが最も大きい項目です。制作会社に構成案とテンプレートだけ作ってもらい、中身は社内で書く。一次情報を持っているのは社内の人間なので、質の面でも理にかなっています。

方法3:テンプレート数を減らす

「サービスごとに違うデザインにしたい」という要望は、そのままテンプレート数の増加につながります。共通テンプレートで運用できる部分を見極めるだけで、20〜30万円下がることがあります。

方法4:撮影を段階的に行う

初回は必須カットのみ半日で撮影し、運用フェーズで追加する。人物写真は採用や信頼性に効くため、優先順位を決めて計画的に増やしていきます。

方法5:既存サイトで使えるものを流用する

ロゴ、写真、パンフレットの図版、会社案内の文章。すでにあるものを整理して渡すだけで、制作側の作業は減ります。依頼前に社内の素材を棚卸しすることをおすすめします。

見積依頼の前に決めておくべき6つのこと

見積の精度は、依頼側が渡す情報の量でほぼ決まります。次の6点が固まっていれば、各社から比較可能な見積が返ってきます。

1. サイトの目的と、成功の定義

「かっこよくしたい」ではなく、「問い合わせを月5件から10件にしたい」「採用応募を年20件にしたい」といった数字で表現してください。目的が数字になると、必要なページと必要な予算が自動的に絞られます。目的が曖昧なまま見積を取ると、各社がそれぞれ違う前提で提案してくるため、比較になりません。

2. 想定している顧客像

誰に向けたサイトかによって、情報の並べ方も文章のトーンも変わります。BtoBで決裁者が複数いるのか、個人が単独で判断するのか。初めて知る人に説明するのか、比較検討中の人に決め手を渡すのか。この違いは設計に直結します。

3. 原稿と写真を誰が用意するか

前述のとおり、費用インパクトが最も大きい項目です。「社内で書く」と答える前に、実際に書く人の名前と、確保できる時間を確認してください。ここが曖昧なまま進むと、制作が止まるか、追加費用が発生します。

4. 更新する人と頻度

お知らせを月1回更新するのか、実績を随時追加するのか、年1回程度しか触らないのか。更新頻度が低いなら、CMSを入れずに費用を抑える判断もあり得ます。逆に記事を継続的に出すなら、CMSと運用体制は必須です。

5. 公開したい時期と、その理由

「なるべく早く」ではなく、具体的な日付と理由を伝えてください。展示会、事業開始、決算期、採用シーズンなど、動かせない事情があるなら早めに共有します。納期に無理があると、削られるのは設計と原稿の工程です。

6. 予算の上限と、その根拠

予算を伝えると足元を見られる、という懸念はよく聞きます。しかし実務上は、予算を伝えたほうが良い提案が返ってきます。予算が分かれば、その範囲で何を優先すべきかを提案できるからです。予算を伏せた場合、各社は無難な標準案を出すしかなく、結果として比較の材料が減ります。

まとめて渡すなら

この6点をA4用紙1枚にまとめて各社に渡すだけで、見積の質と比較しやすさが大きく変わります。より本格的に要件を整理したい場合は、RFP(提案依頼書)の書き方にテンプレートを掲載しています。

補助金・助成金の活用

ホームページ制作は、公的な支援制度の対象になることがあります。2026年時点で代表的なものは次のとおりです。

制度対象補助の目安備考
小規模事業者持続化補助金小規模事業者費用の一部販路開拓の一環としてWeb関連費が対象になる場合がある
IT導入補助金中小企業・小規模事業者費用の一部登録されたITツールが対象。制作会社が支援事業者である必要がある
自治体の補助金各自治体の事業者制度による東京都・各区市町村で独自制度がある

重要

補助金の要件・補助率・公募時期は年度ごとに変わります。必ず公式サイトで最新の公募要領を確認してください。また、多くの制度は交付決定前に契約・発注すると対象外になります。スケジュールは制度側に合わせて組む必要があります。

補助金を使う場合の注意点

  • 申請から交付決定まで数か月かかるため、公開時期の逆算が必要
  • 採択されない可能性を前提に、自己資金での計画も用意しておく
  • 実績報告と証憑の提出が必要。制作会社にも書類対応を依頼することになる
  • 補助金ありきで要件を膨らませると、自己負担額も増える

相見積もりを取るときの注意

複数社から見積を取る場合は、必ず同じ条件を全社に伝えてください。A社にはページ数だけ、B社には目的まで説明する、といった状態では、金額の差が条件の差なのか実力の差なのか分かりません。伝える内容をA4用紙1枚にまとめ、全社に同じものを渡すだけで、比較の精度は大きく上がります。

まとめ:価格ではなく「範囲」で比較する

ホームページ制作の見積は、総額では比較できません。同じ100万円でも、テンプレート適用+原稿支給の100万円と、情報構造設計から取材原稿まで含む100万円では、公開後に得られる結果がまったく違います。

比較の手順は単純です。各社の見積をディレクション/デザイン/実装/コンテンツの4区分に分解し、それぞれ何が含まれているかを並べる。空欄があれば、そこを自社または別会社で埋めるコストを足す。この実質総額で比べれば、判断を誤ることはありません。

リニューアルを検討している場合はホームページリニューアルの費用と進め方、要件を文書化する方法はRFP(提案依頼書)の書き方もあわせてご覧ください。

よくある質問

Q.ホームページ制作の費用は何で決まりますか?

A.主に、テンプレート数・原稿を誰が書くか・デザインの独自性・機能要件・撮影の有無の5つで決まります。よく誤解されますが、総ページ数の影響は思ったより小さく、実績詳細や記事詳細のように同じ型を使い回せるページは20枚あっても工数はほぼ変わりません。逆に、それぞれ構成の異なる独自ページは1枚ずつ設計とデザインが必要になるため、5枚でも大きな工数になります。見積を依頼するときは、総ページ数ではなくテンプレート数で伝えると精度が上がります。

Q.30万円でホームページは作れますか?

A.作れます。ただし、既存テンプレートの適用、原稿と写真は支給、ページ数は5枚程度、修正回数は1〜2回、という条件が前提になります。この条件で問題ないビジネスであれば、30万円は合理的な選択です。一方で、AI検索対策や情報構造の設計、取材にもとづく原稿制作を期待している場合、この価格帯では対応できません。安いこと自体が問題なのではなく、含まれる範囲を理解して選ぶかどうかが分かれ目です。

Q.見積が会社によって3倍違うのはなぜですか?

A.含まれる工程が違うためです。安い見積はテンプレート適用と実装のみ、高い見積は戦略設計・情報構造設計・取材と原稿制作・撮影・構造化データ実装・公開後の計測まで含んでいる、というケースがほとんどです。比較する際は総額ではなく、ディレクション/デザイン/実装/コンテンツの4区分に分解し、それぞれの金額と作業内容を並べてください。空欄が多い見積は、その分を自社または別会社で埋める必要があります。

Q.ホームページの制作期間はどのくらいかかりますか?

A.5ページ程度の小規模サイトで1.5〜2か月、10〜20ページのコーポレートサイトで3〜4か月、ブランディングや撮影を含む場合は4〜6か月が目安です。期間の大半は制作会社の作業ではなく、原稿の準備と社内確認に費やされます。決裁者を1人に絞り、原稿の担当を事前に決めておくと、1か月近く短縮できることも珍しくありません。

Q.公開後にかかる費用はどのくらいですか?

A.最低限必要なのはサーバー代とドメイン代で、年間1万〜10万円程度です。これに加えて、保守契約(月5,000円〜3万円)、更新代行(月1万〜5万円)、AI検索対策や記事制作を含む運用(月5万〜30万円)といった選択肢があります。公開して放置するとサイトは劣化しますので、最低でも保守と、年1〜2回の情報更新は予算に組み込んでおくことをおすすめします。

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